私たちのグループは、計算機や数理的手法を用いて、生命現象に取り組んでいます。
特に多量の情報を統合して高次生命現象を理解する場合や、時空間中にパターンが展開する形態形成現象を理解するうえで、
数理的手法は有効だと考えています。
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理論生物学・数理生物学の教科書を出版しました
現在の研究内容理論生物学概論
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望月 敦史 著
共立出版
2021年04月15日刊行 -
数理理論が予測した6つの因子で、92因子を含むホヤの遺伝子ネットワークを完全操作
現在の研究内容遺伝子が互いに活性化や抑制の調節を行う、ネットワークシステムのダイナミクスから、生命の機能が生まれることが、次第に分かってきています。我々が開発した、調節ネットワークの構造から、ダイナミクスに重要な鍵遺伝子を見つける理論を用いて、実際の細胞運命決定システムを解析し、振る舞いの完全な操作とネットワーク情報の更新に成功しました。
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化学反応系の振る舞いをネットワーク構造だけから理解する
現在の研究内容多数の化学反応が連鎖的につながったネットワークから、細胞の生理機能が生まれ、さらに酵素の量や活性が変化することで生理機能の調節が行われるのだ、と考えられている。我々は、化学反応ネットワークの構造だけから、酵素の変化に対するシステムの応答を決定する数理理論を構築した。そして化学反応系の振る舞いを支配する、ネットワーク構造に基づく原理を発見した。
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制御ネットワークの構造とダイナミクス
現在の研究内容様々な生命現象において、生体分子の相互作用が複雑なネットワークを構成していることが分かっており、そのシステム全体のダイナミクスから生命機能が生まれると考えられている。我々は、複雑なシステムに対して、そのネットワークの情報だけから、力学的性質の一部を決定できる理論を開発した。
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細胞内膜構造の物理的理解
現在の研究内容細胞内のオルガネラはその種類ごとに特徴的な膜構造を持つ。これら多様な形態のかなりの部分が、物理学的な性質に基づく我々の数理モデルで理解できる。
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画像解析による細胞移動の解析
現在の研究内容発生により機能的形態が実現されるメカニズムを解明するためには、形態形成における細胞の移動や細胞分裂、細胞死を同定し、そこに働く力や制御を理解することが必要である。我々は形態形成過程を捉えた3次元時間発展の動画から、細胞の移動や細胞分裂、細胞死を抽出する画像解析技術と、そこから細胞に働く制御を推測する数理モデル研究を融合させることにより、大変形における個々の細胞の役割を解析している。
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植物の発生を司るオーキシンパターン形成
現在の研究内容植物の発生における形態形成の多くは、細胞膜に分布するPINの偏りによって引き起こされるAuxinの分布によって支配されると考えられている。しかし、生物学的に機能的な形が自己組織的な形態形成で作られるメカニズムはまだ十分に理解されていない。
VIEW MORE 多細胞性シアノバクテリアにおけるヘテロシストパターン形成
現在の研究内容多細胞性シアノバクテリアは、窒素栄養枯渇環境下で、ヘテロシストと呼ばれる特徴的な細胞をほぼ10細胞間隔で分化させる。我々はこの規則パターンを作る機構を解明するため、実験による計測と、数理モデルを組み合わせた研究を行っている。
神経細胞樹状突起パターン
現在の研究内容ある種の神経細胞は、樹状突起を曲面上で、むら無く一様に分布させることから、space filling typeと呼ばれる。この樹状突起は、一様分布の生成に加えて、空間分割、突起の再生など、様々な空間秩序を生成できる。我々は、神経細胞の空間秩序の原理を、理解する数理モデルを構築し、解析した。
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