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植物の発生を司るオーキシンパターン形成

植物ホルモンの一つとして知られるオーキシンは植物組織中でパターンを形成します。

それらのパターンは脈構造パターンとスポットパターンという二つに大別されます。

それぞれのパターンは葉脈の形成や花や葉ができる位置の決定といった多様なプロセスにおいて必須の役割を果たしていますが、その形成メカニズムはわかっていません。

オーキシンのパターン形成にはPINFORMED(PIN)というオーキシンの排出キャリアタンパク質が重要であると考えられています。私たちはオーキシンとPINの具体的な相互作用を考え、複数の数理モデルを構築しました。さらに、それらの性質を数値計算や数理解析を用いることでパターン形成のメカニズムやその多様性について調べています。

モデル解析の結果から葉脈を形成と花や葉ができる位置の決定の基本的なメカニズムは共通であり、植物はわずかな変化によりそれらに対応するパターンを切り替えることができるのではないかということがわかってきました。

数値シミュレーションの結果例
(a)スポットパターンと (b) 脈構造パターン。